春の薬膳養生。冬の「黒」から春の「緑」へ

漢方・東洋医学

こんにちは。漢方俱楽部マツフジの松藤友紀です。

立春を迎え、暦の上では春。

まだ寒さが残る時期ですが、自然界では少しずつ「生」のエネルギーが動き始めています。
薬膳では、この変化に合わせて食事も春仕様へ切り替えることを大切に考えます。

春は五臓では「」に対応する季節。
肝は気や血の巡りを整え、情緒や自律神経とも深く関わります。立春前後に、気分の落ち込み、イライラ、食欲のムラ、目の疲れなどを感じやすいのは、肝の働きが乱れやすいためです。

 

冬は「黒」、春は「緑」

東洋医学では季節と五臓、色には深い関係があります。

  • 冬:腎(じん)=黒
  • 春:肝(かん)=青・緑

冬は「補腎」、春は「疏肝」
冬は、黒ごま・黒豆・海藻類などの「黒い食材」で腎を養い、生命力を蓄える季節でした。


一方、春はため込む季節ではなく、巡らせ、のびやかにする季節

そのため春は、
黒い食材を主役から脇役へ
緑の食材を食卓の中心へ
と、少しずつ移行していきます。

 

立春に意識したい薬膳の考え方

①「温めながら巡らせる」
まだ寒さの残る立春は、体を冷やさず、気血の巡りを促す食材がおすすめです。
生姜、ねぎ、陳皮、紫蘇など、香りと温性を持つものを上手に取り入れましょう。

② 苦味・香りは春のサイン
春野菜のほろ苦さは、肝の働きを助け、冬に溜まったものの排出を促します。
菜の花、ふきのとう、たらの芽などは、少量でも季節の養生になります。

③ 酸味はほどほどに
酸味は肝を助ける一方、摂りすぎると収斂しすぎて気の巡りを妨げます。
柑橘類や酢の物は「少し添える」程度が立春には適量です。

  

 

春の薬膳で意識したい食材

① 青・緑の食材(肝を養う)
菜の花、小松菜、ほうれん草、春菊、にらなど。
肝血を養い、春の不安定さを支えてくれます。

 

② 香りのある食材(気を巡らせる)
しそ、三つ葉、ねぎ、陳皮、セロリなど。
春特有の「気滞(きたい)」を防ぐ助けになります。


③ ほろ苦い春の味
ふきのとう、たらの芽、うどなど。
冬に溜め込んだものを外へ出す、春ならではの役割を担います。

 

 

春に整えたい「肝」の働き

春に対応する「肝」は、気や血の巡りを調整し、情緒や自律神経とも関わる重要な臓です。
この時期に、

  • イライラしやすい
  • 気分が不安定
  • 目の疲れ、肩こり
  • 眠りが浅い

といった不調が出やすいのは、肝の働きが乱れやすいためです。

 

 

春の食養生で気をつけたいこと

春は「補いすぎない」ことも大切です。

  • 脂っこいもの
  • 味の濃いもの
  • 酸味のとりすぎ

肝の巡りを滞らせる原因になります。
酸味は肝に良いとされますが、春は控えめに使うのがポイントです。

 

 

立春からは「切り替えの養生」を

立春から春分までは、冬から春への移行期。
体調や体質によっては、まだ腎を補う食材も必要です。

「黒い食材をやめる」のではなく、
黒を少し残しながら、緑を増やす。
それが無理のない春の薬膳養生です。

漢方倶楽部マツフジでは、季節や体質に合わせた食養生・薬膳的なアドバイスも行っています。
春の始まりを、毎日の食事から心地よく整えていきましょう。

 

 

漢方倶楽部マツフジ 松藤友紀

 

 

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