薬膳で考える「冬」と「黒い食材」

漢方・東洋医学

こんにちは、漢方俱楽部マツフジの松藤友紀です。

二十四節気のひとつ、立冬
暦の上ではここから冬がはじまり、
自然界のエネルギーは外から内へと静かに移り変わっていきます。

薬膳のもとになる「五行説(ごぎょうせつ)」では、
自然界のすべてが「木・火・土・金・水」の五つの要素で循環していると考えます。

その中で、冬は「水」に属する季節。
この「水」に対応する臓器が、そして色はです。

腎は、生命エネルギー(精)をためる『体の貯蔵庫』のような存在。
成長・老化・生殖・骨・髪などの働きと深く関わり、
体の「根っこ」を支える大切な臓です。

秋の養生で「肺」を潤して冬に備えたように、


立冬を境に「腎」を守り、エネルギーをしっかり蓄えることが、
この季節の自然な養生になります。

 

 

■黒い食材が「腎」をサポートする理由

黒い食材は、薬膳の世界で『腎を養う色』とされます。
腎を補う=補腎(ほじん)」といい、
生命力を高め、冷えや疲れ、老化を防ぐ働きがあると考えられています。

黒豆、黒ごま、黒米、ひじき、黒きくらげなど、
自然の黒い食材にはポリフェノールや鉄、ミネラルが豊富。
抗酸化力も高く、冬の冷えや乾燥、エネルギー不足を内側から支えてくれます。

🌑 黒は「内に力をためる」色。
寒さに備えて、体の奥をあたため、静かに充電する季節です。

  

 

■代表的な「黒い食材」とその効能
食材主な効能おすすめの食べ方
黒豆補腎・補血・利水・抗酸化黒豆ごはん、煮豆、スープ
黒ごま補腎・養血・潤腸・美髪黒ごまラテ、和え物、トーストに
黒米補血・健脾・強精ごはんに混ぜて炊く、おかゆ
ひじき補血・軟堅・清熱煮物、サラダ、混ぜごはん
黒きくらげ滋陰・潤肺・補血スープ、炒め物、酢の物
昆布補腎・軟堅・化痰出汁、煮物、佃煮
黒なつめ補血・滋陰・整腸おやつやデザート、薬膳茶
黒にんにく温陽・強精・補気そのまま、スープや炒め物に
牡蠣補腎・養陰・安神・鎮静牡蠣鍋、蒸し牡蠣、炒め物

  

  • 「豆類」「穀類」「海藻」「果実」「発酵食品」といった多様なジャンルをバランスよく配置。
  • 「黒にんにく」「黒なつめ」「黒米」などは、現代の食卓にも取り入れやすく、薬膳初心者にも◎
  • 「黒きくらげ」「ひじき」「昆布」のような海の黒食材は、腎を養うミネラル源として特におすすめ。

 

  

■冬の養生のキーワードは「蓄える」

冬は『閉蔵(へいぞう)』の季節。
自然界が静かに力をためるように、人の体も内側へエネルギーを戻す時期です。

🌿 養生のポイント

  • 夜は早めに休み、しっかり睡眠をとる
  • 冷たい飲み物や生ものを控える
  • 煮込み・蒸し料理など温める調理法を意識する
  • 塩味・黒色の食材で「腎」をサポートする

動よりも静へ、発散よりも蓄えへ
体を休め、春に向けて力を整えるのが冬の養生です。

 

 

■まとめ

立冬からはじまる、静かなエネルギーの時間。

立冬は、自然が「動」から「静」へと切り替わる合図です。
黒い食材で腎をいたわり、体の奥にエネルギーを蓄えておくことが、春を健やかに迎える準備になります。

さらに、黒い食材には補腎の力に加えて抗酸化作用も豊富
腎を補い養うことで体の生命力を保ち、黒ごまや黒豆、黒きくらげなどの成分は肌や髪のアンチエイジングにも役立ちます。

冬は、からだの奥から力をためて静かに育てる季節。
黒い食材で腎を補い、エネルギーと美を同時にサポートしていきましょう。

 

 

―― 漢方俱楽部マツフジ 松藤友紀

 

🌿漢方倶楽部マツフジ – 東洋医学の知恵を日常に生かす学びの場 –

「からだ」と「こころ」を整える東洋医学の知恵を、毎日の暮らしに。漢方倶楽部マツフジは、講義・質疑応答・ブログ発信を通して、漢方の世界をやさしく学べるオンラインサロンです。

コメント