『牡丹皮』

●神農本草経・・・中品
●薬味・薬味・・・辛・寒 血剤 
●帰経・・・・・・心、肝、腎経
●薬効・・・・・・治寒熱、中風、瘈、瘲、痙、驚癇、邪気、除癥堅、瘀血、留舎、腸胃、 安五蔵、療癰瘡。

渡邉武博士著『薬草百話』より

ボタンは根の皮に、ペオノサイドとペオノライドの2種の結晶性配糖体を含み、特有の佳い香りがあり、近代薬学では、解熱、鎮静、鎮痙、鎮痛、抗炎症、浄血、止血、通経などの作用がある。
東洋医薬学上は、当帰とは対称的な辛寒の薬性で、瘀血と呼ばれる近代薬ではない非生理的血液の排除薬といった特性がある。
この瘀血は、外傷、打撲傷、脳出血、吐血、喀血、血尿、血便や月経異常、食毒や人工流産などで起こるが、いずれの場合でも、身体に現れる異常が下腹部に集中するので、下腹部痛や重圧感や腰痛、下肢痛など、漢方で腹証、背証と呼ぶ症候で確認できる。

その瘀血症があれば、牡丹皮がその解除を約束するといった、
独特の選薬方法で、中国よりはむしろ、江戸時代の漢方家によって開発されたユニークな薬の決め手である。

ホもコロナもワクチンも瘀血を造ります。

原爆症の治療に先人達は、駆瘀血剤を使いました。