『当帰』・・・セリ科の多年草、当帰の根

●神農本草経 ・・中品
●薬味・薬味・・・甘・温 気剤
●帰経・・・・・・肝・心・脾経
●薬効・・・・・・治咳逆、上気、温瘧、寒熱、洗洗在皮膚中、

         婦人漏下絶子、諸悪瘡瘍、金創、煮飲之。
●薬理作用・・・・血管拡張、鎮痛、鎮静、鎮痙作用

         補血、理血、月経調整、 潤調、活血調経作用

渡邉武博士著『薬草百話』より

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●婦人病薬の代表選手

明治天皇の侍医であった浅田宗伯によれば、「当帰」は閉を通じ気を順調にするので、よく人体の気血を復帰させるからだという。

また中国では、婦人病のため夫に蒸発された婦人が、裏山の自生するこの薬草を服用し続けたところ、健康と美貌を回復し、その噂を聞いてめでたく夫が帰ってきた、

「夫、当(マサ)に帰る」名薬であるからとも伝えられている。

漢方では婦人病薬の代表選手で、温性の血剤として、月経の調整、月経痛や浄血、増血、鎮静、強壮薬として常用されるばかりでなく打撲、捻挫などの外傷や血管の疾患による

内出血、血流停滞、疼痛、腹痛、慢性化膿症、健忘、不眠、精神不安などに応用する薬方に1日3~5g配合する。

筆者らは、これまで動物体からのみ見出されていた抗貧血ビタミンB12様用物質が、トウキの中にも存在することを発見し、その効果を近代薬学的に証明した。

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「トウキ」といえば、温める生薬のイメージが強いですが、

打撲、挫傷を目的につくられた「通導散」という駆瘀血剤にも

この「トウキ」が配合されています。

この「通導散」は、百叩き等の刑の後に飲ませる薬でもありました。

激しい打撲の後には、クラッシュ症候群を起こして死んでしまう人も多かったからです。